公立中高一貫校とは?(どれだけできた?全国の公立中高一貫校)<HOME
どれだけできた?全国の公立中高一貫校
1999(平成11)年、文部科学省が中高一貫教育制度を打ち出して新しい制度をスタートさせました。同年、宮崎県で中等教育学校、岡山県で併設型の中高一貫校、三重県で連携型の中高一貫校が誕生して以来、全国各地で続々と公立中高一貫校が設置されてきました。
首都圏でも2005(平成17)年に都立白鷗高等学校附属中学校が開校し、新しい公立中高一貫校が次々に実現しています。すでに中等教育学校と併設型は、東京11校、千葉2校、埼玉2校、神奈川2校が開校しています。いま、拡大しつつある公立中高一貫校という新たな「進路の選択肢」について、知っておきたい基本的な情報をまとめてみました。
公立中高一貫校って、どんな学校?メリットは何?
公立中高一貫校は中等教育の多様化をめざして1999年に制度スタート
文部科学省が中高一貫教育制度を打ち出して制度化に踏み切ったのは、1999(平成11年)のことでした。そこから公立中高一貫校の設置構想が本格的にスタートし、全国の教育委員会の所在地に各1校、計500校を設置する計画が明らかになりました。
この制度を導入したのは、従来の制度に加えて、生徒や保護者が6年間の一貫した教育課程や学習環境の下で学ぶ機会も選択できるようにすることで、中等教育の多様化を推進しようという趣旨があってのことです。
これまで私立や国立の中高一貫校がなかったエリアにも新設されることで、小学卒業時、つまり12歳における進路の選択肢が、少なくとも各都道府県に数箇所は整っていくことになります。
すでにある4つの選択肢、つまり、居住地によって決まる旧来の公立中学校、私立・国立中学校、学校選択制で選ぶ公立中学校に、公立中高一貫校を加えると全部で5つの選択肢を持つことになります。
5つめの選択肢が加わったことで、経済的な負担が比較的少ない条件で中高一貫教育が受けられることになったわけです。
同時に、これだけ選択肢が多くなった分、保護者の皆さまには、お子さんの中等教育環境を選択するうえでの情報収集力や多様な視点を持つことが求められる時代になったといえます。
特に、2005(平成17)年の都立白鷗高等学校附属中学校開設を皮切りに急速に進められた東京都内の公立中高一貫校の新設は、首都圏に中学入試の一大ブームを巻き起こしました。

公立中高一貫校は3タイプ
中等教育学校と併設型は柔軟なカリキュラムが可能
公立中高一貫校には、中等教育学校、併設型、連携型の3つの設置形態があります。
中等教育学校は新しい学校種として設けられたもので、一つの学校として6年間、一体的に中高一貫教育を行います。
併設型は同一の設置者(県や市)による中学校と高等学校を接続するもので、無選抜でその高等学校へ進みます。
これらの2タイプは、前期課程(中学校)において、必修教科の授業時数を年間70単位時間までなら減らして、その分を選択教科の授業時数に充てることができます。また、後期課程(高等学校)においても、学校設定教科・学校設定科目を30単位まで卒業に必要な修得単位数に含めることができ、特色ある教育が行いやすい環境になっています。
さらに、中等教育学校の場合、前期課程と後期課程の指導内容の一部を入れ替えられるなど、柔軟なカリキュラムが可能です。
これらの条件から、中等教育学校は、より私立の中高一貫教育に近い形で連続性を持った6年間をすごせる形態であるといえます。
もう一つのタイプとして、連携型があります。これは、既存の市町村立の中学校と都道府県立の高等学校などというふうに、異なる設置者による中学校と高等学校が教育課程の編成や教員・生徒間の交流などで連携を深める形を取るというものです。
高校進学時、調査書や学力検査での入学者選抜は行いませんが、面接や実技などの簡便な方法で行うことが許されています。
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中高一貫校においては、中高一貫教育の利点を生かして、6年間を通じた特色ある教育課程を編成できるよう、中学校及び高等学校の学習指導要項に定める教育課程の基準について特例が設けられています。

公立中高一貫校は学力試験なし
かわりに行われる適性検査に備えるポイントとは?
ところで、公立中高一貫校における入学者の選抜方法は私立とは異なっています。
いわゆる国・算・社・理の学力試験は行わず、適性検査や作文、面接などの組み合わせから総合的に判断することになっているのです。
適性検査といわれると、出題傾向がつかみにくく、受検生やその保護者もどのような準備をすればよいのかわからないということになりがちですが、ここ数年に各地で続々と開校した公立中高一貫校が実施した適性検査問題から、少しずつその傾向が浮かび上がってきました。
第一のポイントは、「いかに覚えたか」ではなく、「いかにその場で考えられるか」ということです。必要な知識は小学校で学んだことで十分であり、その場で試行錯誤しながら考えられる生徒に来てほしいという考えが学校側にはあるようです。
第二のポイントは、「自分なりの提案や意見」を検査の場で表現できるかということです。
以上のために必要となるのは、
- (1)読み取る: 問題の設定やテーマを把握したり、資料を読み取る
- (2)考える: 論理的に考え、自ら創造したり、決定する
- (3)表現する: 問題の条件を満たし、読み手に伝わるような答案を構成し、表現する
といった力です。
ふだんの生活の中で読み書きや、資料を読み取って考えることを習慣づけておくことが、こうした力をつけるカギとなりそうです。










